不動産節税
2026年3月5日2分で読める2

不動産の相続対策:小規模宅地等の特例と貸付事業用宅地の活用

山田 恵子

税理士・CFP

不動産の相続対策:小規模宅地等の特例と貸付事業用宅地の活用

小規模宅地等の特例の概要

小規模宅地等の特例は、被相続人(亡くなった方)が居住・事業・貸付に使用していた土地を相続した場合、一定の要件を満たせば、その土地の相続税評価額を最大80%減額できる制度です。例えば、評価額1億円の土地が80%減額されると評価額2,000万円となり、相続税の課税対象額が大幅に減少します。

特例の種類と適用要件

特例の種類対象土地限度面積減額割合主な要件
特定居住用宅地被相続人の自宅の土地330㎡80%配偶者・同居親族・家なき子が相続
特定事業用宅地被相続人の事業用土地400㎡80%事業を継続する親族が相続
特定同族会社事業用宅地同族会社の事業用土地400㎡80%同族会社の役員である親族が相続
貸付事業用宅地賃貸不動産の土地200㎡50%貸付事業を継続する親族が相続

貸付事業用宅地の活用と注意点

賃貸アパート・マンション・駐車場等の貸付事業用宅地は、200㎡まで50%の評価減が受けられます。ただし、相続開始前3年以内に新たに貸付事業を開始した土地は、原則として特例の対象外となります(「3年縛り」)。相続対策として賃貸物件を購入する場合、相続開始の3年以上前に貸付事業を開始しておく必要があります。

家なき子特例の要件と活用

被相続人と同居していない親族(家なき子)でも、一定の要件を満たせば特定居住用宅地の特例(80%減額)が適用できます。家なき子特例の要件は、①相続開始前3年以内に自分・配偶者・3親等内の親族・同族会社が所有する家屋に居住していないこと、②相続開始時に居住している家屋を過去に所有していたことがないことです。

まとめ:小規模宅地等の特例は相続対策の要

小規模宅地等の特例は、相続税対策において最も効果的な手段の一つです。特定居住用宅地(80%減額)・貸付事業用宅地(50%減額)の要件を正確に把握し、相続前から計画的に対策を講じることが重要です。特に、貸付事業用宅地の「3年縛り」に注意して、早めに賃貸事業を開始することが節税効果を最大化するポイントです。

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