資産運用・投資
2026年2月24日2分で読める3

ベンチャーキャピタル(VC)投資と税務:エクイティ投資の節税と損失処理

伊藤 誠

税理士・中小企業診断士

ベンチャーキャピタル(VC)投資と税務:エクイティ投資の節税と損失処理

ベンチャーキャピタル(VC)ファンドへの投資の税務

ベンチャーキャピタル(VC)ファンドは、主に投資事業有限責任組合(LPS)として組成されます。LPSへの投資の税務は、パス・スルー課税が適用され、LPSの損益が組合員(LP)の持分割合に応じて各組合員に帰属します。VCファンドから生じる株式譲渡益は、申告分離課税(20.315%)として課税されます。

VCファンド投資とエンジェル税制の違い

比較項目VCファンド(LPS)への投資エンジェル税制(直接投資)
投資対象VCファンドの持分(間接投資)スタートアップの株式(直接投資)
税制優遇パス・スルー課税(申告分離課税20.315%)所得控除または株式譲渡益控除
損失の取扱い株式譲渡損失と損益通算・3年繰越株式譲渡損失と損益通算・3年繰越
最低投資額通常1,000万円〜1億円以上数十万円〜
リスク分散複数のスタートアップに分散投資1社への集中投資

VCファンド投資の損失処理

VCファンドへの投資が損失となった場合(投資先スタートアップの倒産等)、LPSの持分の譲渡損失として、他の株式譲渡益と損益通算できます。損益通算しきれない損失は、3年間繰り越して将来の株式譲渡益と相殺できます。ただし、LPSの損失を給与所得・事業所得等と損益通算することはできません(申告分離課税の株式譲渡損失のみ通算可)。

まとめ:VC投資は分散投資とリスク管理が重要

VCファンドへの投資は、複数のスタートアップへの分散投資によるリスク管理と、申告分離課税(20.315%)による税効率の高い投資手段です。VCファンドへの投資を検討する場合は、ファンドの投資戦略・実績・税務上の取扱いを十分に確認した上で、税理士と連携して投資計画を立案することをお勧めします。

#ベンチャーキャピタル#VC投資#LPS#損益通算#資産運用
シェア

関連記事