役員への住宅ローン貸付と社宅の節税効果
法人が役員に対して住宅取得資金を低利または無利息で貸し付けたり、社宅を提供したりすることで、役員の実質的な手取りを増やしながら法人の節税を実現できます。役員報酬として現金で支払う場合と比べて、社宅・低利貸付は所得税・社会保険料の節約効果があります。
役員への低利貸付の税務(経済的利益)
法人が役員に無利息または低利で金銭を貸し付けた場合、市場金利(国税庁が定める基準利率:年1.6%程度)との差額が役員への「経済的利益」として給与課税されます。ただし、住宅取得資金の貸付で一定の要件を満たす場合(住宅ローン控除の適用対象等)は、経済的利益の課税が免除される場合があります。
| 貸付の種類 | 経済的利益の課税 | 課税額の計算 |
|---|---|---|
| 無利息貸付(一般) | 課税あり(給与課税) | 貸付残高 × 基準利率(年1.6%) |
| 低利貸付(基準利率未満) | 課税あり(差額分) | 貸付残高 × (基準利率 − 実際利率) |
| 住宅取得資金の貸付(特例) | 一定要件下で非課税 | — |
社宅家賃の計算と節税効果
法人が役員に社宅を提供する場合、役員から「賃貸料相当額」(国税庁の通達に基づく計算額)を徴収することで、役員への経済的利益の課税を回避できます。賃貸料相当額は、固定資産税評価額・床面積等をもとに計算され、市場家賃より大幅に低くなることが多いです。役員が実際の家賃(市場家賃)を支払う場合と比べて、賃貸料相当額との差額が実質的な非課税の経済的利益となります。
まとめ:社宅は役員報酬の最適化に有効
社宅の提供は、役員報酬の現金部分を減らして社宅家賃(賃貸料相当額)で代替することで、役員の所得税・社会保険料を節約しながら実質的な手取りを増やす効果があります。役員への住宅ローン貸付・社宅の設計は、税理士と連携して適切な賃貸料相当額の計算・経済的利益の管理を行うことをお勧めします。



